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映画「岬のマヨイガ」を見てきました。 感想、ネタバレあり

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本日、アニメ映画「岬のマヨイガ」を見てきました。
「岬のマヨイガ」は、柏葉幸子の児童小説を、河面真也がアニメ映画にしたもので、本日ロードショー公開。
当分のあいだ、あまり映画のチェックをしていなかったので、こうしたアニメが公開になると知ったのは数日前ぐらい。
しかし、チェックしてみたら、監督をつとめた河面真也と言う人は、のんのんびよりシリーズ、サクラダリセットの監督で、マイ・フェイバリット深夜アニメの監督ではないですか。
というわけで、本日、池袋まで見に行ってきました。

公開日の初回上映ですが、数百人は入れる箱で、コロナ禍のため座席は半分に減らしてありましたが、それでもガラガラ。
全部で10名入っていないという状況で、残念ながら興行成績は厳しそうですね。

以下ネタバレありの感想です。



ストーリーは、東日本大震災の後の岩手県の狐崎を舞台にしたもの。
震災で被災して身寄りのない少女2人が、見知らぬ老婆と一緒に岬の上の古い民家で暮らすようになっていって……という物語です。
遠野物語を彷彿とさせるような東北の伝承や、妖怪が出てきて彼女たちと出会うのですが、地震の影響で封印が解けてしまった悪いものが、立ち直ろうとする狐崎の人々に災厄をもたらし、土地から追い出そうとするのに対抗していきます。

まあ、ストーリー展開は割とありふれていて、途中まで見れば結末の予測が付きましたし、そのとおりになりましたが、それで不足かと言えばそんなことはなく、予定調和に安心ができます。

少女2人はそれぞれ家族を失うか、家族に傷つけられるかで、心を傷めており、それが老婆との3人暮らしを通して癒やされていくという物語にもなっています。
この記事を書くためにウィキペディアを読んだら、原作では、おねえさん(17才だが高校をやめた娘)のユイは若い主婦でDV夫から逃れてきたという設定になっています。
映画では妻に逃げられた夫が、残った娘を束縛しようとしてDVをしているという設定。見ていた時点では原作を知らなかったので、因果関係が不明でしたが(妻に逃げられて娘を束縛するようになったのか、DVで束縛するような人間だったから妻がにげたのか)、後者の場合だったら「娘も連れて逃げろよ」と思ったものです。
それで、家から逃れてフラフラし始めたところで、震災にあって……という設定で、父に対しては酷いトラウマがあって、会うと身がすくんでしまうほど。

一方の少女ひより(小学校2年ということでした)は、1月に両親を交通事故で失ったショックで失語症になり、遠縁の家で暮らしはじめたところで震災。引き取ってくれた家族も失い、また一人ぼっちになったというもの。
言葉を失っていても、新しい友だちを作ったり、途中から登場するかっぱや座敷わらしと自然に仲良くなったりと、本来は明るく活発な性格だったのだろうと思わせます。

そして、この2人を引き取る老婆のキワさんはかなり不思議な人で来歴はあまり明らかにされていませんが、かっぱやお地蔵様、その他の妖怪たち(ふしぎっと、と呼ばれています)と親しく、本当に人間なのか怪しいようなおばあさんです。
このおばあさんのキャラがたいしたもので、演じていた大竹しのぶの好演が光ります。

演者といえば、主人公のユイを演じた芦田愛菜も、ちょっとぶっきらぼうなところはあっても、優しくまっすぐな性格な少女をキチンと演じていて、良い感じです。
映画になると、声優を使わずに有名俳優に声を当てさせることが多く、割とこれだったら本職にやらせろよ、と思うことが多いのですが、今回に関しては十分に当たり役ですね。

さて、後は見ていて気がついたことを雑多に。
1,3月の震災からあまり経ってない筈ですが、すでに緑が濃くてGWの時期ぐらいになっているのでしょうか。
このおかげで、ユイちゃんはショートパンツで足を存分に出していても寒そうではないですね。

2,かっぱが赤色というか朱色をしていました。
これは良いですね。遠野のかっぱは赤で、安易によくある緑色になっていなくて、これなら京極夏春彦もニッコリです。

3,タイトルにもなっているマヨイガは迷い家と書き、東北に伝わる、訪れたものに富をもたらす山中の家です。
特に遠野物語に登場することで有名です。
このアニメの中では、迷い家に限らず、不思議な事象(ふしぎっとをはじめとして)は、ラスボス役のアガメという大妖怪以外は基本的に人に優しく害をもたらすものではありません。
まあ、人間側が変な欲で関わろうとすると何が起こるか分かりませんが、十分に共存できそうな相手ですね。

4,のんのんびよりの独特な田舎の空気感が、この作品ではやや薄いかな、という気がしました。たしかに映画だけあってきれいな背景なのですが、のんのんびよりの演出のように背景だけじっくりと映し続けるというシーンがあまりありませんでした。上映時間の関係で仕方なかったのかも知れませんね。BDになったらまた印象が違うかもしれません。

興行的には、作品の知名度的にも、作者・映画監督の知名度的にもちょっと厳しそうだな、と思ってしまいますが、それでも封切り初日の初回上映であの人数はちょっとさみしい。
この手のアニメ映画が興行的に成立して、定期的に新作が作られるのがアニメファンとしては理想なので、なんとか頑張ってほしいところです。





岬のマヨイガ オリジナル サウンドトラック


岬のマヨイガ (文学の扉)








「ももへの手紙」「マイマイ新子と千年の魔法」「夏目友人帳」あたりが好きな方ならきっと満足できるだろうと思います。





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